【アメリカ】コールデコット賞を受賞した絵本を原作で読んでみよう【作品紹介】

絵本
ぺろ
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絵本に金色や銀色の丸いシールが貼ってあるのを見た事はない?
あれがコールデコット賞を受賞した目印のメダルなの。

ぺろ
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今日はコールデコット賞を受賞した作品をいくつか一緒に見てみよう。

アメリカ版の日本絵本賞?コールデコット賞とは?

1938年から始まり、1年に1度アメリカで最も素晴らしい絵本に送られる賞の事だよ。
児童文学に与えられるニューベリー賞と並びとっても権威ある賞なんだ。

その年一番に輝いた絵本には金色のメダルが贈られ、
佳作に対してはオナー賞とし銀色のメダルが贈られる。

この賞を貰えば注目され、売り上げも伸びる事が約束されているので、
日本でいうと芥川賞とか直木賞ぐらいの影響力があるのかもしれないね。

コールデコット賞を受賞した絵本を厳選して紹介

1938年から始まって金賞受賞作品だけでも80冊以上あるから全てを紹介すると膨大な量になってしまうの。そこで特に評価の高いものとぼくの独断と偏見が入ったお気に入りだけを紹介する事を許してね。

コールデコット賞受賞の絵本って、ストーリーよりも芸術性で審査してるんじゃないの?って言われるぐらい、イラストが魅力的な作品が多いんだよね。図書館に置いてる作品もあると思うので、ぜひ実際に手にとって実物を見て欲しいな。

ぺろ
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注意~あらすじに関して~

英語絵本をつたない英語力でぼくが要約・意訳しているので、出版されている日本語版の翻訳とは違う部分が多々ある可能性があります。どうぞご了承くださいませ。

Where the Wild Things Are「かいじゅうたちのいるところ」

著:Maurice Sendak (モーリス・センダック)

いたずらばかりしていたマックスはママに怒られ部屋で反省することに。
すると部屋の中に木が生え始め、不思議な世界へと変わっていく…!
ボートに乗って旅に出ると怪獣たちのいる島にたどり着き、彼らを飼いならし王様となるマックスだったけど…

映画化もされた、大人気の絵本。怪獣、冒険、男の子の大好きが詰っているよ。イラストも素晴らしくて隅々までじーっくり眺めたくなってしまう作品。

The Polar Express 「急行「北極号」」

著:Chris Van Allsburg(クリス・ヴァン・オールズバーグ) 翻訳:村上春樹

それは何年も前のクリスマスイブの話。少年が寝ていると、どこからかサンタのそりの音が聞こえてきた。窓から外をのぞくと、家の前には汽車「ポーラーエクスプレス」が停まっていた。汽車に乗りこむと少年以外にも大勢のパジャマ姿のこどもたちがおり、美味しいココアを飲みながらサンタさんの住む街へ向かうのだった。

冬以外の季節に読むと、クリスマスが恋しくてたまらなくなる絵本。
こちらも映画化されているよ。

The Snowy Day 「ゆきのひ」

著:Ezra Jack Keats (エズラ・ジャック・キーツ)

ある冬の日の朝、ピーターが目をさますと窓の外は一面の雪景色!
朝ごはんを食べすぐさま外に飛び出すと、ざくっざくっざくっ。雪を踏み鳴らして色んな足あとをつけて遊ぶのに夢中になる。雪だるまを作ったり、雪すべりをしたり、たっぷりの雪を心ゆくまで堪能するピーターだった。

人気の高いピーターシリーズ第1作目。夢中で雪遊びする姿がとっても可愛らしく描かれているよ。続編の「Peter’s Chair」(ピーターのいす)「Whistle for Willie」(ピーターのくちぶえ)なども人気が高く、愛らしい飼い犬・ダックスフントのウィリーも登場するので、犬好きは要チェック!

This Is Not My Hat「ちがうねん」

著:Jon Klassen(ジョン・クラッセン)

頭に小さな小さな帽子をのせた小さな魚が泳ぎながら告白する。この帽子、ぼくのじゃないんだ。大きな魚が寝ている間に盗んだの。どうせしばらくは目を覚まさないだろうし、サイズだって合かったんだもの、無くなっても気づかないはずさ。
だけど海藻の中に隠れた小さな魚のあとを、追いかける大きな魚の姿が…。

たいてい海って綺麗な青で表現されるんだけど、この絵本だと真っ黒なの。
おかげで柔らかい色で表現された魚や海藻が映えて美しく、同時に絵本の少しブラックな雰囲気ととってもマッチしていているよ。

この作品はジョン・クラッセンによる帽子シリーズ三部作のうちの1つなんだ。
他作品「I Want My Hat Back」(どこいったん)・「We Found a Hat」(みつけてん)
の日本語版も全て関西弁で翻訳されていて遊び心あふれた作品となっているよ。

The Little House「ちいさいおうち」

著:Virginia Lee Burton(バージニア・リー・バートン)

昔々とある田舎に美しい家が建っていた。自然に囲まれ、季節を感じてはとても幸せに暮らしていた。ある夜、星を見ていた家は都会の明かりに気づき、興味を持ち始める。「都会に住むってどんな感じかしら」そうして時が流れ、家の周りは徐々に人間により都市開発され始める…。

原書で読むと家が「It」ではなく「She」と表現されていて面白いね。
色鮮やかで美しい田舎の風景から、都会の暗く無機質な雰囲気に変わっていく様はなんだか悲しい気持ちになるんだ。でも最後には…。

Make Way for Ducklings「かもさんおとおり」

著:Robert McCloskey(ロバート・マックロスキー)

子供を育てるのにぴったりな場所を探すマガモの夫婦。
ようやく気に入る場所を見つけ8匹の子供を産んだのもつかの間、更に住みやすい場所を求めて大移動が始まる。お巡りさんや町の人にあたたかく見守られながら、お母さんは赤ちゃんカモを連れて大行進するのだ。

一色刷りでカラフルではないけれど、マガモの動きや毛並みすらも生き生きと魅力的に描かれていて見ているだけで楽しくなる絵本。ぼくのお気に入り。

A Sick Day for Amos McGee「エイモスさんがかぜをひくと」

著:Philip C. Stead(フィリップ・C. ステッド)
絵:Erin E. Stead(エリン・E. ステッド)

エイモスじいさんの朝は早い。毎日同じバスに乗り6時ぴったりに職場の動物園へと到着する。それからぞうとチェスをして、亀とかけっこをし、はずかしがりやのペンギンの側に座り、アレルギーのサイにハンカチを差し出し、暗くなったらふくろうに本を読んであげる。そんなある日おじいさんは風邪をひいてしまい…。

繊細であたたかい色使いのイラストが、お話の雰囲気とぴったり。
一人暮らしで風邪をひくと心細いよね。でも優しいエイモスじいさんの周りには心配してくれる生き物がいっぱいだから心配ご無用!

Sylvester and the Magic Pebble「ロバのシルベスターとまほうの小石」

著:William Steig(ウィリアム・スタイグ)

ロバのシルベスターの趣味はちょっと変わった色や形の小石を集める事。
ある雨の日、川辺で赤く燃えるように輝く魔法の小石を見つける。喜んだのも束の間ライオンと出会ってしまい、あわてたシルベスターは見つからないように自分を石に変えてしまうが…。

シルベスターが居なくなってから、憔悴する両親の姿に胸が痛むよ。子供が居なくなると親はこんなに心配するのよって気持ちを絵本を通して伝える事が出来る作品。

Grandfather’s Journey「おじいさんの旅」

著:Allen Say(アレン・セイ)

ぼくのおじいさんは若い時、世界を旅しにアメリカ大陸へと旅に出かけたんだ。砂漠にある巨大で芸術品の様な岩、どこまでも続く農園、工場に高い建物だらけの都市、目にするもの全てに心を奪われた。それから日本に帰り幼馴染と結婚した後、二人でアメリカに移り住む事にした。やがて娘が産まれその成長を目にすると、今度は日本が恋しくなり始める…。

二つの国を愛した日本人のおじいさんとその孫のお話。
孫もおじいさんからカリフォルニアのお話を聞いてるうちに興味をもち、自分も行くことにしたの。
環境って大事だよね。人生にたくさんの影響を与えるからこそ、良い環境で過ごしたいし、行動して色々な経験をするのは大切だなと感じさせられた作品だったよ。

The Invention of Hugo Cabret「ユゴーの不思議な発明」

著:Brian Selznick(ブライアン・セルズニック)

「知ってる?機械はすべて、目的があって作られるって」
駅の時計台にひっそりと住み着く男の子ユゴーには秘密がある。駅の時計を整備しながら、父が遺したからくり人形を盗んだパーツを使い修理しているのだ。偏屈なおもちゃ屋のおじいさん、その義理の娘イザベルと関わる事で、からくり人形の謎が明かされていく。

この絵本、とんでもなく分厚い。定規で計ったらその厚さなんと5cm!

構図も面白くって、ページをめくると文字のない白黒の見開きイラストが数ページ、そうして今度は唐突に文字だけのページに変わったりとたのしい。

絵本というよりは、絵本と小説のハーフといった感じ。
映画のような迫力があり一気に読み進めちゃう。最後に絵の謎が語られ時はゾクっとさせられたよ。

ぺろ
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気になる絵本は見つかったかな?

ぺろ
ぺろ

今回は全てを紹介しきれなかったけど、
素敵な絵本はまだまだたくさんあるので、是非読んでみてね!

コメント

  1. […]  【アメリカ】コールデコット賞を受賞した絵本を原作で読んでみよう【爆売れ確定賞】 […]

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